10年以上前ですが、夏にJR御茶ノ水付近を歩いていたら、突然ゲリラ豪雨が。
私も含め、まわりの人たちも改札前の屋根の下に逃げ込みました。
「早くやまないかなぁ」と思いながらボンヤリ目の前の車道を見ていたら、向こうからおじいさんと、おじいさんが濡れないように自分の上着を傘がわりに、おじいさんの頭の上に広げながら歩いてくる男性が。
男性は制服のようだったので「このおじいさんは偉い人で、お付きの人かな?」と思いながら見ていました。
男性は駅の屋根の下までおじいさんを送ったら、濡れながらまた車道に戻り、今度は止まっていたタクシーから出てきたおばあさんの頭上に上着を広げました。
男性はタクシーの運転手さんで、御茶ノ水駅は車道から改札まで少し距離があるため、ご自分の制服の上着でお客さんが濡れないように送ってあげていたのでした。
年配の方なのでそんなに早く歩けないのですが、ご夫婦の歩調に合わせてゆっくり歩いていたのが印象的でした。
豪雨の中の出来事でご自身はびしょ濡れになってしまっていたので「運転手さんが風邪をひかないといいなぁ」と思いながら、心が温かくなる出来事でした。